宅建士合格ブログVol.7<民法:意思表示>

本日は意思表示のお話です。

この問題も毎年出題されているわけではありませんが、過去10年(平成22年以降)の出題傾向を見ると合計で6問出題されています。比率にして4.3%ほど。

平成23、24年。27年、28年。30年、令和元年と2年続きで出題されているのが3回ありますので、令和2年は出ない可能性は高いのかなぁ、と予測は出来ますがこればかりは神のみぞ知るところ。

それほど難しい項目ではないので捨てずに勉強しましょう。

さて、「意思表示」とはなんぞや、と言うことですが・・・。

不動産取引で言えば、この土地を買います・売ります、と言うのが互いの意思表示で、正常に取引が進めば最終的に代金を決済して物件を引き渡して取引が終了します。

世の中、こういう取引だけなら問題はないのですが・・・。

この意思表示が、相手を騙すつもりだったとか勘違いだったとか冗談だった、などと言う場合に取引が正常に行われないことが多々あるのです。

例えば、ある100,000,000円の不動産物件の広告を見て「10,000,000円」と勘違いして購入の申し込みをしてしまう、なんてことも起こりえます。

あるいは、友人の持っている物件を冗談のつもりで「売るつもりなら即金で買うよ」と言った言葉を友人が鵜呑みにして、そのお金をあてにして別な物件の契約をしてしまったとか。

人間が行う意思表示には、必ずしも言葉通りに受け取れない場合がある、と言うことです。

これらの問題となる意思表示を大別すると以下のようになります。

①詐欺・脅迫によるもの

②錯誤によるもの

③虚偽によるもの

④心裡留保によるもの

この4つはテキストできっちり覚えましょう。

試験問題にでる中心は、この上記4つの意思表示による取引が、無効なのか、取り消し出来るのか、また取引に関係する第三者が保護されるか否か、と言うあたりが良く出ます。

上記4つの意思表示における取引が無効か取り消し可能な取引なのかは、定型的な部分なのでしっかり覚えましょう。

では例題をひとつ。

平成27年度宅建士問題に出題された意思表示の問題です。

「Aはその所有する甲土地を譲渡する意思がないのに、Bと共謀してAを売主、Bを買主とする売買契約を締結した。」

この場合、善意のCがBとの間で、Bが甲土地上に建てた乙建物のとの間で賃貸借契約を(貸主B、借主C)を締結した場合、AはAB間の売買契約無効をCに主張することが出来ない。

典型的な通謀虚偽表示の問題ですね。

通謀虚偽表示による売買契約は当事者間では「無効」です。ただ善意の第三者には対抗出来ません。なのでこの問題に出てくるCは善意なので対抗できないんじゃない?と考えてしまいます。

ただ、この問題で善意のCが関わるのはBが売買契約を締結した甲土地上に建てた建物との賃貸借契約です。

Cは善意であっても土地売買の第三者ではないのです。よってAはAB間の売買契約無効をCに主張することが出来るので設問は誤り(✖)なのです。

では善意のCはまったく保護されないのか?と言うとそうではなくてCがBとの間に締結した賃貸借契約は有効ですから、Aは土地売買契約が無効であると主張は出来ても、Cに対してBとの間で締結した賃貸借契約が無効であると主張は出来ないのです。

やや引っ掛け問題でした。